Ojisanが哲学する

京大在学中に英語講師をしていたojisanが、人間や社会について偉そうに論じています。趣味は英語で英検1級です。

知る事は人を幸せにするか

「奴隷の幸福」と言いますが、「知らない方が幸せ」なことは人生で山ほどあります。

実は友達が自分の悪口を言っている。

実は配偶者が浮気をしている。

こんな事があったとしても知らない方が幸せです。

また、SNSで他人の暮らしぶりがわかることにより劣等感にさいなまされたりすることもあるでしょう。

そんな劣等感を感じる位なら何も知らない方が幸せです。

もっとマクロな人類史で言えば、平安時代の人間のように暖房も冷房も知らない世界では、それらがない事は不幸ではありませんが、われわれはそれらの存在を知っているので、ないことが非常に不幸です。

知らなければなんともないことですが、もはや知ってしまった以上それらがない事は不幸です。

スマートフォンも10年前であればなかったのですが、もはやここまでスマートフォンが人口に膾炙すると、「あると幸せ」というより「ないと不幸」になります。

知っている状態から知らない状態には戻れません。
「知は力なり」とベーコンが言いましたが、「知る」ことが必ずしも人を幸せにするとは思いません。

文明のパラドックスとはこのことでしょう。