Ojisanが哲学する

京大在学中に英語講師をしていたojisanが、人間や社会について偉そうに論じています。趣味は英語で英検1級です。

あったらいいもの、なくちゃ困るもの

ある程度いつも申し上げていることと重なってくる話ですが、人生において「あったらいい」ものと「なくちゃダメ」なものは区別しないといけません。

東京のほとんどの方は「あったらいいもの」と「なくちゃダメなもの」の違いが全く分かっていません。

よく年収の話になると、「東京では年収1000万あったってたいしていい生活なんてできない」とか「600万円じゃ暮らせない」とかめちゃくちゃことを言う人がいます。

しかし、年収600万円で暮らせないはずがありません。

「なくちゃダメなもの」だけを考えたら、4人家族で月の手取りが33万あれば十分でしょう。

(地方なら27万で十分です。)

「なくちゃダメなもの」とは、最低限の家賃と食費、光熱費、ユニクロの服が買えるお金、スマートフォンやインターネットのプロバイダーの代金、子供の文房具のお金といったところです。

ささやかな趣味として、サッカーボールを買ったり、本を買ったり、将棋のセットを買ったりするぐらいは、「なくちゃダメなもの」に計算していいでしょう。

全く楽しみがなくただ暮らしているだけというのはちょっと違う気がしますから。

「あったらいいもの」とは、高級な車、ブランド服、子供の私立の授業料、タワーマンションの家賃、奥さんの高級ランチ代、こんなところでしょう。

ちょっと前に、「都会の消費のほとんどは見栄張り代」という話をしましたが、人間は視野が狭く物欲に毒されてくると、「あったらいいもの」が「なくちゃダメなもの」に見えてきます。

アラフォーの方ならご存知の通り、昔エアマックスというNikeから出ている靴がありました。

私は中高生の時にエアマックスが欲しかったのですが手に入りませんでした。



その時は「この世の終わり」、「超不幸」という感覚すら持ったものですが、今では偉そうなことを言ってる私も、本を読まなかったり教育を受けていなかった時はこんなにアホだったわけです。

しかし、エアマックスが手に入らないからといって生きていけないわけでもないし、死ぬわけでもありません。

ただ人間はあまりに頭が悪く視野が狭いと、このようになってしまうのです。

女性の中には周りが持っているからバーキンが欲しい、タワマンに住みたい、と渇望しているような方もいらっしゃいますが、そんなものは全部「なきゃダメなもの」ではなく「あったらいいもの」でしかないわけです。

昔の私は視野が狭かったので、「自分の半径5メートルの世界」しか見えてませんでしたが、今から冷静に考えてみると、ちゃんちゃらおかしいと言うほかありません。

そして都会でさまよっている方のほとんどが、昔の私と同レベルだと思います。(いやらしいマウンティングだと言わないで欲しいのですが、、)

自分の半径5メートルの世界だけを見て、「あったらいい」程度のものを「なくちゃダメなもの」と勝手に誤解しているのです。

都会の消費のほとんどは「見栄張り代」であり、別にそれがないからと言って本当に困ることなんてほとんどありません。

年収600万円を超えた後のお金なんてほとんどが見栄張り代ですよ。

「あったらいい」だけで、なくたって人生で困る事はほとんどないですから。

そのように考えると、高収入である事は別に悪いことではありませんが、お金のために死ぬほど頑張るのは本当に馬鹿げていることがわかるでしょう。

もし私が
週に40時間働いて年収600万円

週に100時間働いて年収2500万円

なら、間違いなく前者を選びます。

必死に働いて見栄を張っても仕方ないですし、どうせもっと上が羨ましくなる事は容易に想像できるからです。

「2500万じゃ足りない」と4000万を目指し、4000万になったら、「4000万じゃ足りない」と6000万円を目指し、という無限のループが続く事は誰でもわかる話です。

人間の欲望は無限大ですから、どこかでリミットを決めない限り永遠に欲しくなるわけです。

先程の昔の自分の話ですが、家もあり、ご飯を食べられて、好きなサッカーもできて、エアマックスが手に入らない位で悲しくなっていた自分ですが、おそらくエアマックスが手に入っても、またどんどん物欲は加速するわけです。

私は読書をすることにより世界の仕組みが手に取るようにわかるようになりましたから、いまは仙人のようにある程度世界を俯瞰ながら自分の物欲も相対化ができるになりました。

物欲や他人との相対評価でさまよっている方は、ぜひ私の考え方を参考にしていただければ幸いです。

なぜかって、私も本質的にはくだらない人間だからこそそういったさまよってる方の気持ちがわかるわけですから。

偉そうですけど、同じような性格の私が読書や勉強によってマインドセットを変えられたわけですから、誰でも同じような状態にはなれると思うのです。(ある程度は)

そう思っています。